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Team 片手業・TV : 新番組、第1話、時代劇、水戸黄門、視聴談など

『残念な夫』で一番残念なのは、妻の知里を熱演した倉科カナさんと、夫の陽一を好演した玉木宏さんでは?…

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『残念な夫』(フジテレビ系)最近、華ちゃんにおっぱいを飲ませるためとはいえ、ためらいも無く陽ーちゃんの前で胸を開く知里ちゃん。禁欲を余儀なくされている陽一くんには目の毒!

 

『残念な夫』は、円満だった夫婦関係が、子どもの誕生を機に急激に悪化してしまう「産後離婚危機」と呼ばれる現象をテーマとしたドラマです。プロデューサーの小原一隆氏は「上司から「社会派なテーマを取り上げたドラマをやってほしい」と言われたのがきっかけだった」、そして「全母子世帯の3割が産後2年以内に離婚している」というので、「このテーマをドラマで扱うことには社会的な意義があると思っています」と語っています。

http://toyokeizai.net/articles/-/59445?page=2

 

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)何かとお騒がせな、小倉智昭さんと菊川怜さんのTVTV番組『情報プレゼンター とくダネ!』。20127月、『情報プレゼンター とくダネ!』の女性司会者に就任した菊川怜さん。

 

まず、「産後離婚」はともかく、母子家庭が増えているのをご存知でしょうか?
総務省国勢調査によれば、母子家庭の数は、2000年から2005年までの5年間で、約20%増加しているそうです。そして、母子世帯となった理由は、
離婚:79.7%
死別:9.7%
未婚時の出産:6.7%等
となっているそうです
(厚生 労働省雇用均等・児童家庭局「全国母子世帯等調査」2006年)

そして、このうちの「全母子世帯の3割が産後2年以内に離婚している」のだそうですから、なんと17,910世帯です。1年間にですよ。ドラマ内のワイドショー『情報プレゼンター とくダネ!』では40,000世帯、40,000人の子どもが、2歳を前に一人親になってしまうと言います。これでは少子化に歯止めがかかりませんね。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)HP 毎週水曜日22時から 「誰もがうらやむ理想の夫になるはずだった

http://fod.fujitv.co.jp/s/genre/drama/ser4628/

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)家事、育児に疲れる知里。家の中ではなりふり構わぬ身だしなみ。産まれたばかりの子の母は、多かれ少なかれ経験ずみのこと。子育ては大変なのです。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)陽ーくんは困っている人がいると必ず助ける。どうして、私を助けてくれないのかと、鏡に向かい「私、困っているように見えないのかなあ」とつぶやく知里。

 

さて、その話題?の『残念な夫』ですが、出産後、妻の知里(ちさと)・倉科カナさんの態度がすっかり変わってしまいます。いきなりのボサボサ髪の知里。家事、育児疲れを演出したメイクなのでしょうね。びっくりしました。でも、カナさん、これはこれでかわゆいかも。
ともあれ、知里が変わったったことに夫の陽一(よういち)・玉木宏くんは戸惑います。なんとか新婚当時の関係に改善しようと奮闘しますが、知里は知里で、出産後も、以前のままで変わろうとしない陽一への不満は日々膨らんでゆきます。
ある日、知里は、たまたま立ち寄った雑貨ショップで、子育てには2千万円がかかるというチラシを見て、陽一に「小遣い制」導入を要求。つまり、陽一くんは月給の全額を家計に入れ、定額の小遣いになるという制度を承諾させられたのです。昼食時、陽一は「よくばり定食(1000円)」を我慢して、「お財布がさみしいあなたへ」のラベルがある「日替わり定食(500円)」を注文…。健気です。

ちなみにこのような記事がありました。

 

 

子育てをしながら共働きを続ける場合、夫婦の協力は不可欠になるが、保育園への送り迎えから、食事、お風呂、寝かしつけまで、主に妻が育児家事を行っている家庭も少なくない。「子供が産まれた後も、夫は働きかたを変えず、家事育児について自分事と捉(とら)えていないように感じる」という妻の意見もよく聞かれる。では、なぜ「家事育児よりも仕事を優先」する男性が多いのか。まずは、現代の男性が育ってきた背景を、解説してもらった。

「…団塊ジュニアくらいまでの世代の多くは、まだ父親が外で働き、母親は家で家事育児をするといった環境で育ちました。そのため、家では、家事なんて一切やったことがない男性も多い。僕は今39歳ですが、家事はすべて全自動だと思って育ってきました(笑)」

「また、中学校では、女子が家庭科をやっている時間に男子は技術を学ぶというカリキュラムになっていたこともあり、この世代の男性は家事をやったことがないばかりか、自分の役割ではないと思える環境の中で育ったんですよね。僕は一人暮らしをして初めて、家事の大変さに気づいて驚きました」

たしかに、女性でも、実家を出るまでは家事をあまりやったことがないという人は少なくない。学校でも家庭科を学んでいない男性はなおさらだろう。とくに一人暮らしを経験せずに結婚した男性が、まったく家事をする習慣やスキルがないのは当然かもしれない。

 

 

家事、育児をしない男性をかばっているわけではありません。彼らのすべてが、無神経とか悪気ばかりではなく、上にあるような社会背景が少なからず影響していると言えるのです。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)新婚当時の関係に戻りたい陽一は、自称「妻の取り説」こと細井部長・岸谷五朗さんに教わったのだろう、リップサービスをするのだが、燃えるのは自分だけ。知里からは「バカにしてんの!」と凄(すご)まれてしまった。

 

さて、陽一くんですが、細井部長・岸谷五朗さんに、
「今やお前の身分は女房、子ども、おまえ…、の順で底辺へ落ちた。」
と言われて動揺します。それを察した部長が、「妻の取り説」ならオレに任せろと胸を張るのでした。
部長と別れた陽一は「きれいだよ」「きれいだね」「セクシーだね」など、ぶつぶつとつぶやいているのです。どうやら、「リップッサービスをさぼっていないか?」などと、部長から「妻の取り説」の講義があったらしい。で、陽一くんは家に帰るとそれを試みるのでした。

「いつもキレイだけど、今日は格段とキレイだ」
「子ども産む前より、…ずーっとセクシーで…」
と、サービスしているはずの陽一くんはその気になっていき、
ズボンを脱ぎ始めます。で、知里ちゃんはすごい形相で、
「バカにしてんの!」
です。すっかり、男女関係は失われてしまっています。

見ていて面白いと言えば面白いけれど、まだ育児というものが見えていない陽一くんを見ていると可哀想でもあります。関係を取り戻すために試したリップサービスも虚しいものとなってしまいました。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)知里の父の牧田仁輔・石倉三郎さん。知里は里帰り出産だった。結婚記念日と知ってか知らずか、出産を録画したDVD(デイブイデー)を届けにきた。

 

寂しいのは夫婦関係だけではありませんね。
結婚記念日当日、陽一が記念日を憶えていてくれたというので知里は喜びます。久しぶりに二人にそんな♡なムードが漂い始めた時、玄関のチャイムが鳴りました。
なんと、知里のおとーさんがやってきたのです。そこでの会話。
「いらっしゃい、おとーさん」
と言う陽一に、知里の父・石倉三郎さんは、
「あー」
と答えるだけ。
さらに、陽一は出がけに、
「暇だったら、今夜、泊まっていってください」
と気遣うのだが、おとーさんは、
「暇なわけねーだろ。週末だって予定つーもんがあるだんべ」
と凄む。これはもう、知里が実家で何を話しているのか内容が分かるというものです。完全に、陽一の地位は貶(おとし)められているようです。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)愛妻家の須藤・ 黒木啓司さんから、初心に戻るには贈り物がいいと聞いた陽一くん。結婚記念日のプレゼントに何事かを思いついて

 

さて、圧巻は、結婚記念日当日の様子。これより以前、陽一は客の須藤俊也・黒木啓司さんから「贈り物、新婚時の初心に戻ること」が夫婦円満の秘訣と聞き、結婚記念日のプレゼントを用意していました。しかし、当日、クライアントから買い物を付き合わされたり、おばあさんの世話をやくなどしていたら、約束の時間を2時間も遅れてしまったのです。当然、知里はおかんむり。しかし、陽一はめげずに贈り物の箱を開けるのでした。「ジャーン」と出て来たのは家の模型。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)箱の中のプレゼントは、新婚当時に「いつか持ちたい」と話し合った「夢のマイホーム」だったが

 

「今日はこれで新婚当時のオレたちの気持ちに戻りたかったんだ」
と言う陽一くん。
「一階には吹き抜けのリビング。キッチン収納はたくさんって言ってなかった? 新婚の頃」
というと、知里もまんざらではなくなった。昔のことを憶えてくれていたことに少しばかり心もほぐれてきたようです。陽一くんは胸ポケットからフィギュアを取り出して、
「(庭で)ちーちゃんが洗濯物をほして、…華ちゃんがちーちゃんにちょっかいを出す」
この時の知里はうれしそー。
「その頃、ボクはビール片手にバスケ観戦。…ガレージまでらせん階段でつながっている秘密基地…」
「おれはしばらくは寝室でゆっくりかなー」
「どお、気に入った?」
と、陽一くんは夢見心地。しかーし、知里ちゃんは、
「こんなもの(家の模型)いらないから、早く帰って、華ちゃんをお風呂とか入れるとかして欲しかった」
と、超不機嫌になっていました。ひとり遊びの「秘密基地」が良くなかったね、陽一くん。さらに、陽一は油に火を注ぎます。
「(ちーちゃんは)変わったよ。前はもっと可愛くて優しかったよ」
と、言ってはならないことを言ってしまいました。陽一からすると努力したのに、少しも報われないという気持ちがふつふつと湧いて出たのでしょうね。それも、少しばかりですが。すると、知里ちゃんは烈火の如く怒りだします。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)最近、変わったと言われて怒髪天の知里。赤ちゃんができたのに変わらないあなたは何よという思いを込めて

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)「どの母親もしているよ。育児って幸せだよ。でも骨盤歪んで、歯あぬけて、免疫落ちながらやってんの。出産て命がけ」

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)「そうゆーことに気づいて欲しい」「それ、ワガママかなあ」と言われ、能天気の陽一くんは返す言葉も無い。

 

「はあーあっ!」
と言うと、
「可愛くして欲しーなら、そーできる余裕をちょうだい」
「できるなら可愛くしたいし、優しくしたいよ。でもそんな余裕ーないの…」
「(あなたの言うとおり)どの母親もしているよ。育児って幸せだよ。でも骨盤歪んで、歯あぬけて、免疫落ちながらやってんの。出産て命がけ」
「…そうゆーことに気づいて欲しい」
「それ、ワガママかなあ」

 

そう、このドラマを見ていてずっと気になっています。
「…そうゆーことに気づいて欲しい」
「それ、ワガママかなあ」
という状況です。知里(つまり脚本家さん)にはワガママではないという考えがあるからでしょうね。上でも述べましたが、「無神経とか悪気」ばかりでそうなっているのではないのです。簡単に言うと「男はそれを知らない」のです。知らないことを「いきなり責め立て」ますか?


ドラマのワンシーンで、知里が買い物途中「乳腺炎」で倒れ、病院へ運ばれます。この時、助けた知人の美和子・大塚寧々さんが陽一に知らせたがつながらなかった。知里からもう一度連絡した方がいいと言いますが、知里は、「もう治ったから」かまわないと言いました。一方、連絡を受けたけれど商談中で電話に出られなかったことが気になっていた陽一くんはLINEしてきました。しかし、知里の返事は「なんでもない」でした。つまり乳腺炎の話はしなかったのです。でありながら、後に知里は、

「…昼間だって、わたし、具合悪くなったんだよ」
と、陽一の無神経をなじる。陽一が、
「(LINEしたけれど)何もないって(言ってたんじゃ)」
と答えると、
「仕事中だから遠慮したの!」
とつっかかる。

 

これって、どうも納得いかないのです。「仕事中だから遠慮したの」であれば、気遣えなかった陽一くんを責める理由にはならないではないですか。「骨盤歪む」「歯が抜ける」など、陽一は知らないで育っている、能天気な父親なのです。
先ほどの引用を続けます。

 

 

そういった男女の違いは、夫婦間でうまく家事育児の協力し合えない理由の1つだ。例えば、夫が皿洗いをした後に、妻から汚れが残っていたことを指摘されると、いわゆる男性が“逆ギレ”するのも納得できるかもしれない。

「それも見栄っぱりだからこその行動ですね。苦手なことを指摘されて顔をつぶされたくないという気持ちの表れです。男性はもっと、できないことはできないと認めていいと思います。でも、その一方で、女性にも男性の家事スキルの低さをもっと理解して欲しいですね。自分と同じレベルだと思って指摘することで、男性にショックを与えてしまいかねないのです」

例えば、新入社員の時に、先輩から「あなた、こんなこともできないの?」といわれてショックを受けた経験がある人もいるだろう。田中さんは、男性への対応もこれと同じで、夫が「家事1年生」であることを理解し、「新しいアルバイトに仕事を一から教える」くらいの広い心で接してほしいと語る。
もうひとつ、男性へのコミュニケーションの仕方で心がけるといいのは「男性に通じやすい話し方で話すこと」だという。

「男性の場合、朝から晩まで仕事のことだけを考えてきたような人が多いわけですから、仕事上のコミュニケーションのしかたには慣れています。そこで、『この汚れが気に入らないのよ』とか『私だって毎日大変なんだから、もっとやってよ!』というのではなく、なるべく論理的に話すことが大切です」
「例えば、『今日はわが家の“家事分担の不均衡”について話し合いたいと思います』とか『今日はわが家の家事分担を“見える化”したいと思います』というふうに、会議を始めるような態度で切り出してみる。感情的に伝えるのではなく、『これは提案なんですよ』というスタンスで話してあげたほうが、男性にとってはわかりやすい(受け容れやすい:筆者)のではないかと思いますね」

たしかに男性は、女性が感情的に話していると思った時点で、聞く耳を持たなくなる場合もあるが、これならお互い冷静に話し合うことができそうだ。
仕事では、理不尽な相手に対しても、冷静に思いやりを持って対処できる人は多いと思うが、夫婦になると甘えもあり、どうしても感情的になってしまう。しかし、この先長く続く子育て生活の中では、つねに歩み寄る気持ちを持ってコミュニケーションを取ることが、夫婦で働きながら家事育児をするコツかもしれない。

 

以上、「なぜ「家事育児よりも仕事を優先」する男性が多いのか "男性学"の田中俊之さんに聞く」からの抜粋でした。
詳しく読みたい方は以下のURLにアクセスしてください。

http://www.huffingtonpost.jp/2014/09/16/housework-childcare-work-toshiyuki-tanaka_n_5833340.html

 

 

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)育児を手伝ってもらいたいなら、怒るばかりじゃだめなんだよ。話し合いだよ知里ちゃん。(筆者)

 

このドラマ、育児をテーマにしているからすべてが子ども(育児)中心に描かれています。しかし、世の中は育児を中心に回っているわけではありません。特に、このドラマでは夫婦、親子、そして家庭という概念が薄く、男対女または育児、家事対仕事という、いわば「作業」で表現しているから一方的な表現になっています。そして、決定的なのは「会話」が存在していませんね。もっとも、夫婦間で会話が成立していれば問題の大半は解決できるのでドラマにはなりませんが。育児離婚が多いということは、無知でどうしようもない男性が多いということもあるでしょう。しかし、分からせる努力はされていたのか? そこのところが省かれていることに疑問がわくのです。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)陽一くんは困ったらサウナへ逃げ込む。そんな彼を知里は「男って逃げ場所がある」と言う。たしかに、母親は逃げられませんね。

 

このドラマを見ていて、知里さんに病的なものを感じたのでいろいろ調べた所、加藤諦三さんの『がんばりすぎてしまう心理』PHP に以下のような一文ががありました。

 

…タイプA的性格の人はなぜ自分にふさわしい場所がわからないのであろうか。それは依存心が強すぎるからである。依存心が強すぎる人は迎合もあるが、同時に人への要求も多すぎる。
依存心が強いからつねに人に「あれをしてほしい、これをしてほしい」と思っている。そして何かうまくいかないときに、「あの人」が何々をしてくれなかったから、うまくいかなかったと思う。「あの人」が何々をしてくれさえすれば事はうまくいったと思う。それが依存心だ。…

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)陽一くんはひたすら新婚当時の関係を取り戻そうとします。「いってらっしゃい」と言ってくれた知里ちゃん。お弁当も作ってくれたと懐かしむ。育児を知らない能天気な陽一くんでした。


知里さん(この場合は脚本家さん)は「自分にふさわしい場所がわからない」のではないかと思うのです。できないことをできないと言えばいいのです。言って、陽一くんは無視するでしょうか? 小遣い制にだって従っているし、育児に徐々に関わっていっています。彼は、ホントに何もしないぐーたらな男ではないのです。彼なりの考えで変わろうとしているのではないでしょうか? そのように描いていますよね。
しかし、陽一が変わろうとしているのは、それは知里さんと話し合った結果ではなく、知里さんの「癇癪(かんしゃく)」に手を焼いていたり、彼の「新婚当時のように」という願いがそうさせているのです。つまり、陽一は「何かうまくいかないときに、「陽一」が何々をしてくれなかったから、うまくいかなかったとか、「陽一」が何々をしてくれさえすれば事はうまくいった」と癇癪を起こす知里が怖かった。結果は同じでも、この夫婦が幸せだとは思えないのです。人と人はそんなに簡単に分かり合えないし、分かったつもりでも自分の思うようには動いてくれません。その辺の機微を抜かしてしまっては男対女とか、仕事対家事&育児とかの対立構造になってしまい、戦争を招くと思います。このドラマ、女性を応援しているつもりでしょうが、「共感できない」という批判的な女性が多いですよ。それは、男性のダメさ加減を描きたいあまりに、知里や女性たちに、男性に不満を抱かせるシーンばかりを集めているからだと思います。それが、知里を病的に見せたり、女性を「悪」に見せたりしてしまっているのです。育児離婚をなくすための啓蒙をするならばもう少し、頭を使ったドラマにして欲しかったです。

 

「啓蒙(けいもう)」の「啓」はひらく、「蒙」はくらいという意味です。陽一くんのような人々に正しい知識を与え、合理的な考え方をするように教え導くことです。暗い人、つまり分からないでいる人にいきなり癇癪を起こしてはならないでしょう。「そんな余裕無い」と知里さんの声が聞こえてきますが、それこそ「自分にふさわしい場所がわからない(依存症)」ということです。キツい時ほど「会話」を大切にしなくては、どんどん自分を追い込んでしまうのです。

 

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『残念な夫』(フジテレビ系)ドラマでは一応関係は平和に収まってはいましたが、視聴後の私としては「きぶんわるー」でした。私が男だからでしょうか?

 

最後に、倉科さん、玉木さんに恨みはありません。すごくいい演技だから、倉科さんの知里が病気に思え、玉木くんが能天気だけれど頑張るお父さんに思えたのです。そして、脚本の偏りが明快に表現されたのです。プロデューサーの小原一隆さんにはもっと勉強していただいて、少子化の問題も含めて、楽しく笑える「社会派番組」にして欲しいと思います。

  

—Akitsu

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