TV、テレビ、自転車ときどきキッチン

Team 片手業・TV : 新番組、第1話、時代劇、水戸黄門、視聴談など

『信長協奏曲』終わっちゃいましたね。小栗旬くん、柴咲コウさん好演も、なぜ視聴率が伸びきれなかったのか?続編あるの?

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信長協奏曲』(フジテレビ)

http://www.fujitv.co.jp/nobunaga-concerto-drama/index.html


ぐずぐずしていたものだから、後の祭り。

 

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祇園祭

http://www.asakusaomatsuri.com/festival/祇園祭/

平成26年から祇園祭山鉾巡行が変わります。山鉾巡行は、17日の前祭巡行(23基の山鉾)と

24日の後祭巡行(10基の山鉾・49年ぶりの復興)の2度の巡行が行われます。

ということは「後の祭り」も楽しめるかも。


ちなみに「後の祭り」とは、
いくつかの説があるようですが、私が気に入っている説は、
「京都の八坂神社の祇園祭は。7月1日から約一ヶ月間行われますが、そのうち山鉾と呼ばれる豪華な山車(だし)が沢山繰り出される17日の山鉾巡行を「前の祭り」と言い、、還車の行事を「後の祭り」と言う。「後の祭り」は、山鉾も出ず、賑やかさが無く、見物に行っても意味がないことから、「手遅れ」という意味になった」
いきなり寄り道でしたが、今から『信長協奏曲』の視聴談は、祇園祭の「後の祭り」よりももっと寂しいものかも知れません。しかし、今年の年末に実写映画化とか。また、ドラマの展開上、第2弾があることを期待してのアップです。

 

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石井あゆみ著『信長協奏曲』(1)ゲッサン少年サンデーコミックス


原作のあるTVや映画の視聴者には、それぞれの動機というものがあるでしょうね。原作を読んだ読者が「実写はどんなもんか」と興味を持って視聴する。小栗旬くんや柴咲コウさんなど(キャスト)のファンが、「旬くんやコウさんがどんな演技を見せてくれるか」と視聴する。原作も何も知らない、私のような「好き者」が視聴する等等。

信長協奏曲』の場合は、動画サイトの掲示板を見てみると、原作(本)を読んでいる人の書き込みが圧倒的に多かったですね。ちなみに、書き込みで誉める人、けなす人の割合はどれくらいでしょうか? 出版の場合で知った数字ですが、9対1くらいで苦情の方が多いそうです(愛読者カードなどにて)。9通の苦情があり、1通の励ましや好評があった場合、ほぼ互角の評価とか。しかし、それはハガキというお金のかかる通信手段を使ってのこと。ネットだと、もう少し誉める人の割合は増えるかと思います。書き込みを見てみると7対3から、6対4くらいかと。苦情が若干多いですが、上述のように苦情の方が多いのが常であることを考えると、このドラマはほぼ支持されているかと思われます。

 

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信長協奏曲』(フジテレビ)

http://www.fujitv.co.jp/nobunaga-concerto-drama/story/story_11.html


初回の放映後の書き込みは沢山ありました。そして賛否両論ある。しかし、2回、3回と回を追うごとに書き込みは少なくなっていきました。最終回に近くなってくると、書き込みは激減しています。原作などから期待して見ていた視聴者が見放した結果でしょうね。残った書き込みにも批判的なものはあるけれど、それは、ドラマ全体は肯定しつつ、またはキャストへの応援もあって見続けているけれど、ここは許せないなどと言いたくなる部分もあるということでしょう。
ドラマに対して、異論または否定的な人の意見は大きく分けて「原作と違う」「キャラクターのイメージが違う」でした。この件に関して語ると長くなるので、「『信長協奏曲』…、なぜ視聴率が伸びきれなかったのか?続編はあるの?」のPart2で述べることにします。

さて、視聴率の変遷ですが、
第1話 15.8%
第2話 13.5%
第3話 12.5%
第4話 14.6%
第5話 11.6%
第6話 11.9%
第7話 10.5%
第8話 11.8%
第9話 11.1%
第10話 11.4%
第11話(最終回) 10.7%
(関東地区・ビデオリサーチ社調べ)
と、明らかに下降線を辿っています。

 

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半沢直樹』(TBS)半沢の堺雅人さんは『南極料理人』の西村さんとは対極の演技でしたね。

http://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/gallery/


ここで原作が小説と漫画の違いはありますが、「倍返し」の流行語を産み、大ブームを引き起こした、池井戸潤氏の小説「半沢直樹シリーズ」のテレビドラマ『半沢直樹』(TBS)の視聴率の変遷を見てみます。

第1話 19.4%
第2話 21.8%
第3話 22.9%
第4話 27.6%
第5話 29.0%
第6話 29.0%
第7話 30.0%
第8話 32.9%
第9話 35.9%
最終話 42.2%
(関東地区・ビデオリサーチ社調べ)
一目瞭然。尻上がりにあがって、最終話は紅白の視聴率をも凌ぐのではないかと、世間で騒ぐまでの数字になっています。
これは、視聴者の期待感だけでは出せない数字です。一話、一話で、視聴者が満足したことを物語っています。そして「もっと見たい」という、人間の飽くなき欲求に火をつけた形になっています。テーマ、脚本、演出、キャスティングのすべてが好循環した結果です。

では『信長協奏曲』をどう見るか?
第1話だけの数字では『信長…』と『半沢…』に大した開きはありません。ここでは、上にも述べたような一般論的な視聴者が存在したと思われます。
原作が存在するTVドラマや映画の視聴者は、原作の読者が「実写はどんなもんか」と興味を持って視聴する。キャストのファンが、俳優がどんな演技を見せてくれるかと期待を持って視聴する。原作も何も知らない人が、冷やかし半分で視聴する等等です。
『信長…』の初期段階では原作を読んだ人や時代劇らしさを期待していた人たちの何割かが離れて行った。チャンバラ、活劇としてのかっこよさや迫力はなかったですものね。しかし、キャストのファンと冷やかし連中は残ったのではないでしょうか。つまり、原作と比べなければ、そして時代劇とかチャンバラという偏見を持たなければ、結構、面白く仕上がっているからです。原作を知らない人は、次も見てみようと思ったでしょう。しかし、原作から期待を込めて視聴した、いわゆる原作ファンの某かは「もう見ない」になってしまったのではないかと思います。それが微弱な数値の下降を示しているように思われます。


さて、視聴率は何がどうだから稼げるなんて分かっていれば楽なものですが、それは推測はできてもその通りにはならないのが常ですね。ならば、周知のところで努力するしかありません。ここでは原作、シナリオ、演出などのスタッフが機能したか。キャストはどうだったのかなどですね。
原作は面白いから実写化されていると思いますので、現実はシナリオ、演出、キャストなどを検証すれば何かが見えてくるはずですね。
主なキャストは以下の通り。
小栗旬 柴咲コウ 向井理 山田孝之 藤木直人 藤ヶ谷太輔 夏帆 高嶋政宏 濱田岳 森下能幸 阪田マサノブ 阿部進之介 でんでん
私の年齢ではあまり馴染みのない役者(タレント)さんばかりで、
普通なら、視聴はしていないでしょう。つまり、私の場合は冷やかし半分、時代劇好きが半分というところでの視聴でした。

 

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信長協奏曲』(フジテレビ)きつーい帰蝶の柴咲コウさん。いい感じになりました。

http://www.fujitv.co.jp/nobunaga-concerto-drama/story/story_01.html


私は原作を読んでいない分、原作を読んだ方たちよりも愉しめたような気がします。例えば帰蝶の柴咲コウさん。書き込みでは「キャラが違いすぎる」という人たちが沢山いましたね。あくまでも原作惚れ込んだ人たちの意見です。柴咲コウさん、名前はどこかで聞いたような記憶があるのですが、彼女が出たドラマも知らないし、歌も知りません。私は、ただただ今回の演技だけを見ていました。少なからず、一本調子な感じはありました。そして、サブロー(信長)にきつい口調の「うつけ」という台詞が気になって仕方ありませんでした。しかし、回を追うごとに、そこに「愛」を感じられるようになって、この娘(こ)「いいなあ」なんて思うようになっていました。その変化は、柴咲コウさんの演技の変化だったのか、上達だったのかは分かりませんが、ドラマ自体に好感を持てるようにもなったのです。

 

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天地人』(NHK石田三成を演じた小栗旬くん。好き嫌いの分かれる画像ですね。

http://www.officiallyjd.com/wp-content/uploads/2014/11/20141122_kamiki_42.jpg


旬くんにも同じようなことが言えます。柴咲コウさんとは違って、積極的に「嫌い」なタイプだったのです。いかにも女性にもてそうな、そんな雰囲気に嫉妬でもしていたのかも知れませんね。最初に見たのが妻夫木聡くんの直江兼続を描いた『天地人』でした。あの時、小栗旬くんは石田三成役で出ていました。それと関係しているかしれませんが、あの時の大河は旬くんが出た辺りから見なくなっていたのです。『信長…』の場合も、私は「旬くん嫌い」に目をつぶって見ることにしたのです。たびたび旬くんが発する「きちょーちゃん」「◯◯ちゃん」の「ちゃん」が耳につきました。しかし、『天地人』の時のように、私に挫折はありませんでした。このドラマが始まって半ば頃、友人(女性)が「旬くん、頑張っているよね」というのです。その言葉で合点がいきました。嫌いな人でも「一生懸命」が伝わると好感につながるということです。それは、人柄の変化にもなりうるのです。私は次第に小栗旬くんを受け容れていたのです。

 

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ゲゲゲの女房』(NHK)村井しげる役の向井理くん。この頃の演技は殺伐としていたような…。

http://mrbbs.net/data/1215612593-2305.jpeg


同じことを向井理くんにもいえます。向井くんはNHK朝ドラ『ゲゲゲの女房』(NHK)ではヒロインである松下奈緒さんの夫・村井しげる(水木しげる)役を演じ、知名度と人気をあげました。私らと同業者である水木しげる氏がモデルになっていたので、思い入れも強かったのでしょうか、どうも彼の演技に馴染めませんでした。その後、瀧本美織さんを目当てで見た『ハングリー!』(フジテレビ)で向井くんが主演していました。この時にも、彼の演技が薄っぺらくて好きにはなれませんでした。次に『S-最後の警官』では神御蔵一號を演じていましたが、やはり鼻につきました。そういういきさつがあるので、『信長…』で彼が池田恒興(つねちゃん)役で顔を見せた時には、一瞬、息を詰めたほどです。しかし、案に相違して、小栗旬くん同様、それ以上に、現代劇での臭さを押さえ込んだいい演技をしているではないですか。実際、驚きました。柴咲コウさんはともかく、小栗旬くんと向井理くんのこの変わり様は何なのだと考えさせられました。

 

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『神津恭介の殺人推理』(テレビ朝日)の近藤正臣さん。この頃の演技ははなもちならなくて…

http://www.fami-geki.com/detail/index.php?fami_id=02063


かつて「こんどーです」という言葉が流行りました。元は近藤正臣さんですね。彼がTVに出るようになったのは1970年代初期だったでしょうか。その頃は、いい顔した優男(やさおとこ)が出て来たなくらいに思っていたのですが、カミさんが(見た目だけで)ファンになった頃をきっかけに、思い切り嫉妬で、彼のことが嫌いになりました。時は過ぎて、彼はどんどんTVに出るようになり、ついには私の好きなTV枠、テレビ朝日の土曜ワイド劇場の『探偵・神津恭介の殺人推理』で神津恭介を演じるようになりました。あの頃が一番キザに見えていました。まして、私の好きな推理作家・高木彬光氏の秘蔵っ子探偵の役を台詞もままならない半端な役者に演じられると思うと切歯扼腕ものでした。それでも、どんなものか見てみました。案の定、…でしたね。シリーズになっているのでファンが沢山いらしたのでしょうね。私は2時間を通してまともに視聴することができませんでした。演技はひどいものでしたよ。

 

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陽炎の辻』(NHK)由蔵役で円熟味をみせた近藤正臣さん

http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/kagerou/html_kg_cast.html


ところが、いつの頃からか、恐らく若さ故の『かっこよさ』が売り物にならなくなったあたりからでしょうか、彼の演技が変わりましたね。最近では、NHKの朝ドラ『ごちそうさん』で東出昌大くんの父親役を演じていましたが、何とも味のある演技を披露してくれていました。それより先立って、『陽炎の辻』では由蔵役で出演していました。この時、私は近藤正臣という役者の変貌に驚いたものです。同じように『吉原裏同心』でも四郎兵衛を演じていましたが、決して上手な演技ではないけれど、重さもありふくよかさもあり、十分に演じていました。どの番組でも主役を食ってしまう勢いでした。
さて、彼はいかにして変貌を遂げたのか? 彼に聞くしかありませんが、ひとつ手がかりがあります。いろんな人が、彼の演技を(若い頃からも含めて)誉めていますが、例に挙がっている演技は『ごちそんさん』が多いですね。それと時代劇。つまりは、年齢とともに円熟してきたのだろうと思われます。誤解のないように付け加えますが、漫然と歳を重ねても芸は上達しません。近藤さんの努力は並大抵の努力ではなかったと思います。そして、重要なのは、それらに加えて、時代劇の不自由な台詞や所作が影響しているのではないでしょうか。若い頃にあった「艶をだすためのムダ(かっこ良く見せるなど)」がなくなって好感が持てるようになったと思われるのです。ともかく、昔はともかく、今は素晴らしい役者さんだといえます。
こんどーさんの話が長くなりましたが、時代劇の台詞や所作が日常的でないことが、演技を変える例として述べて来た訳です。そして、『信長協奏曲』の小栗旬くんと柴咲コウさん、向井理くんにも同様な見方ができると思いました。旬くんの、あのような「ちゃらい」演技は時代劇で、それもタイムスリップしたドラマであることでマスクされ、彼の一生懸命さが浮き彫りになったように思えます。

 

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信長協奏曲』でエロい家康を小気味よく演じた濱田岳くん。

http://www.fujitv.co.jp/nobunaga-concerto-drama/story/story_04.html

 

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軍師官兵衛』最終回(NHK)官兵衛から「私の魂をお前に託す」と兜の形見分けをされる濱田岳くんの善助。「いやじゃ。お別れなどしたくありません」と、涙が止まらず。


この他の役者さん、例えば濱田岳くんなんかは天性の演技だったとも言うべきでしょうか。あの大河での栗山善助はHEROの宇野大介の面影のこれっぽっちもありませんでしたね。重厚で味のある演技を見せてくれました。で、この『信長…』ではというと、何とも妖しげで滑稽な家康を見事に演じてくれました。サブローからいただいたエロ本を後生大事にし、一生ついていきます的に信長に仕える姿は笑ってしまいました。いくら誉めても誉め過ぎではない、いい仕事をしてくれています。
その他、これも大河で濱田岳くんと共演していた浅井長政役の高橋一生くんは言うに及ばず、柴田勝家の高島兄さんも好演していました。極めつけは浅井久政の村井國夫さんの演技は、このドラマで並みいる役者の中でぴか一というところでしょうか。憎たらしいくらいの戦国の一徹者を見せてくれました。役者さんの談義をしていると止めどがありませんがこのように、キャストの方々は、一線を越える変貌を遂げていたり、普段通りの実力を発揮して頑張っていたと私は見ました。
しかし、視聴率は伸びなかった。このまま映画化に踏み切っていいものでしょうか? 今のままではこの冬の劇場版の観客動員は期待できないでしょう。それを見越して、竹中半兵衛が殺害された後始末もなく、最後の思わせぶりなシーン、信長とサブローが分かれるシーンの背景に「本能寺」というピンぼけの変額を見せた理由の結末もなく、すっぱり終わらせて劇場に向かわせようとしているのでしょうか? だとすれば、それはもう脚本、役者の問題を超えて、制作者(プロデュースなど)の姑息で、成算のない愚計に過ぎません。
さて、寄り道もあり、思わぬ長丁場となってしまいました。
信長協奏曲』の視聴率がなぜ伸びきれなかったのか? の後半は次の「『信長協奏曲』…小栗旬くん、柴咲コウさん好演も、なぜ視聴率が伸びきれなかったのか?続編はあるの? Part2』へ続きます。

 

  

—Akitsu

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信長協奏曲 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

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陽炎の辻 ~居眠り磐音 江戸双紙~ DVD-BOX

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