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Team 片手業・TV : 新番組、第1話、時代劇、水戸黄門、視聴談など

TBS 月曜日午後8時枠の不思議について…と、秋の新番組『聞く女 SAKURA』

ボクは、TV番組表などで「新」とか「1」とかに反応してしまいます。
「新番組」「第1回」だと、見もしないのに録画してしまうのです。従って、番組更改時期の録画予約は大変です。レコーダーに警告(もう録画できない)印がずらりと並んでしまい、しぶしぶの選択に迫られる事になります。結局、数本しか予約できなくて忸怩たる思いを募らせます。
そんな中、迷わず録画しているのがTBS系列月曜夜八時枠の番組です。念のためですが、その枠の番組がいいとか、面白いとかではなく、何となく予約から除外できないのです。その謎?を追ってみました。

 

TBS系列月曜夜八時枠は、かつては「ナショナル劇場」として親しまれていました。1956年に始まっています。TBS(当時:テレビ東京)が開局して間もなくの事です。スポンサーはナショナル(現パナソニック)。「世の為人の為、老若男女問わない番組を…」というのが、松下幸之助氏の方針だったそうです。以後、50年以上にわたって、パナソニックが単独のスポンサーであり続けました。

 

『ナショナル ゴールデン・アワー』として始まったこの枠は、『ナショナルTVホール』『ナショナルカラー劇場』『ナショナルファミリー劇場』『ナショナル劇場』と名を変えてゆきます。1964年には『七人の孫』の放送がありました。

 

どこかでほほえむ人もありゃ どこかで泣いてる人もある
あの屋根の下 あの窓の部屋 いろんな人が生きている
どんなに時代が移ろうと どんなに世界が変わろうと
人の心は変らない 悲しみに喜びに 今日もみんな生きている
だけどだけどこれだけはいえる
人生とはいいものだ いいものだ
アー アー アー 
人生とはいいものだ!

 

という主題歌とともに家の屋根が思い出されます。屋根はタイトルバックだったように記憶しています。主題歌はどこか、水戸黄門の「ああ人生に涙あり」に似ていますね。作詞と唄が森繁久彌さんで、いい味を出していました。作曲は山本直純さんです。

 

f:id:AkitsuYoshiharu:20141108114634j:plain 七人の孫 TBS 1964年

写真、手前が森繁久彌さん。後ろ左が松山英太郎さん。早逝されましたね。確か『大岡越前』のレギュラーだった頃と思います。一時、弟の松山省二さんが代役されたこともありました。似て非なるものだったようで、左とん平さんに代わったのではなかったでしょうか。右、悠木千帆(現:樹木希林)さん。その悠木千帆さんは『テレビ朝日誕生記念番組』の中のオークションコーナーで、自身の芸名「悠木千帆」を競売にかけて、飲食店店主に売却されています。そして、「樹木希林」に改名。売却された旧名は女優の山田和葉さんに譲渡され、山田さんは現在悠木千帆 さんとして活躍中です。

 

f:id:AkitsuYoshiharu:20141108114830j:plain 水戸黄門 第1部 東野英次郎黄門さん TBS 1969年

ナショナル劇場」はその後、『水戸黄門』を中心に『大岡越前』『江戸を斬る』などの時代劇で高視聴率をとり、わが世の春を謳歌します。『水戸黄門』のシリーズでの平均最高視聴率は、第10部(東野英治郎黄門さん)で37.7%。最高視聴率が第9部の最終回(東野英治郎黄門さん)で43.7%ですって。企画当初、アナクロだと反対にあったとは思えない化け物番組に成長しましたね。
しかし、良い事は長くは続きません。スポンサーのナショナル(松下電器産業)はブランドイメージが低下したこともあり、2008年松下電器産業を「パナソニック Panasonic」へと社名を変更しました。それをきっかけに「ナショナル劇場」も「パナソニック ドラマシアター」と変更されました。

 

f:id:AkitsuYoshiharu:20141025104935p:plain http://www.tbs.co.jp/hancho/ 
そして、TBS系列月曜夜八時枠は刑事、ミステリーなどの現代劇枠へと変わったのです。枠名も『月曜ミステリーシアター』となり、複数社提供番組に変更されました。以後、
『確証~警視庁捜査3課』高橋克実榮倉奈々 
名もなき毒(杉村三郎シリーズ・1)』小泉孝太郎
『刑事のまなざし』椎名桔平
『隠蔽捜査』杉本哲太古田新太 
『ホワイト・ラボ~警視庁特別科学捜査班』北村一輝 
『ペテロの葬列(杉村三郎シリーズ・2)』小泉孝太郎 
と続きました。

そしてこの秋から
『SAKURA~事件を聞く女~』仲間由紀恵
が放映されています。

 

f:id:AkitsuYoshiharu:20141025105201p:plain http://www.tbs.co.jp/sousa3
f:id:AkitsuYoshiharu:20141025105408p:plain http://www.tbs.co.jp/inpei2014/

 これ以前、「パナソニックドラマシアター」として、

水戸黄門』と交互に、刑事・ミステリーものを組んでいました。
佐々木蔵之介による『ハンチョウ』がヒットしました。
それと並行して、文学作品によるミステリーも混ぜてきました。
宮部みゆきの『ステップファーザー・ステップ:上川隆也』や、
東野圭吾の『浪花少年探偵団多部未華子(たべみかこ)』
パーフェクト・ブルー瀧本美織
などでした。
西田敏行さんの『特命!刑事どん亀』『浅草ふくまる旅館』、
貫地谷しほりさんの『あんどーなつ』などは、まだ「ナショナル劇場」でしたかね。
旬な作家、旬な役者を使った割には、往年の『水戸黄門』の半分もヒットしていませんでしたね。
TBSもこの枠を何とかしようと、随分、試行錯誤のあとが見られ、苦労が偲ばれます。

 

f:id:AkitsuYoshiharu:20141025105230p:plain http://www.tbs.co.jp/namonakidoku/

2013年9月の月曜ミステリーシアター『名もなき毒』の終了でパナソニックグループ1社提供での放送は終了しました。『ナショナル ゴールデン・アワー』開始以来57年6カ月続いたパナソニックグループ1社提供枠は幕を下ろしたのです。

 

ボクはなぜTBS月曜日午後8時枠のドラマを録画してしまうのか。

そんな疑問を解き明かすために、この枠を探ってみたました。

Panasonic やTBS月曜日午後8時枠の放映史みたいになってしまいましたが、

少し分かった気もします。


こんなエピソードがあったそうです。

一九六九年に放送された『S・Hは恋のイニシャル』以降、その状況が一変する。本作は当時アイドル的な人気のあった布施明を主演に据えたロマンチックコメディで、視聴率的にも成功を収める。が、あまりにも若者向きに傾斜した内容に松下幸之助が「もっと人の役に立つものを作れ」と苦言を呈する。それを受けて逸見が出した答えが『水戸黄門』だった。ー春日太一著『なぜ時代劇は滅びるのか』ー

「世の為人の為、老若男女問わない番組を…」
「明るい健全性」
「人の役に立つもの」
と言うポリシーが、TBS系列月曜夜八時枠で放送される番組には貫かれているのですね。だから、是非観たいドラマでなくても録ってしまう。それは、学校が推薦した本を、無視できずに買ってしまうような、そんな感じに似ています。

 

f:id:AkitsuYoshiharu:20141025105002p:plain http://www.tbs.co.jp/sakura2014/
あれっ、『SAKURA』の視聴談が書けなくなってしまいました。

ごめんなさい。
3日後に、改めてアップします。

 

―Akitsu